〜経済気象台〜
経済気象台(16.5.18) 政治家の3K
政治化には「地盤」「看板」「かばん」が必要といわれてきた。今でも必要性に変わりはないが、も
はやそれだけでは十分ではない。
現在の政治家には以下の6Kのうち、少なくとも3Kが不可欠だろう。
カネ…政治が金持ちの道楽であった時代からその威力は衰えないが、さまつな資金管理ミスで失脚す
ることもある。一方、カネが必須条件でもないことは他の要素を強力に持っている人物には政党から媚
を売ることでも分かる。
顔…美男美女であるのは有利であるのは有利だが、政治が劇場化した時代にはメディアへの露出度の
ほうが重要である。
声…意味不明でも、大きくよく通る声が重要である。せりふは極力短く、出来ればワンフレーズが望
ましい。冗舌に自信があれば、コメディアン風の売り出しも一法である。日本語の乱れは政治家に始ま
るがしょせん言語は変遷する。
家業…現宰相を始め今や政治家も3代目の時代である。先の衆議院選でも当選者中8割近くが政治家
を家業とする一家の出身である。もっとも「世襲候補」といえども落選は珍しくないので、必要条件で
もない。
経歴…アメリカ留学を含め学歴は高いほうがよいが、党歴、業界(含む役員)歴、組合歴などのほう
が重要である。
潔白…有権者は潔癖症なのでスキャンダルは忌避されるが、健忘症でもあるのでしばらく冷却期間を
置けばよい。
地元や身近な政治家にこれらの条件を当てはめてみて頂きたい。最近は人材難から大政党でも候補者
を公募しているので、条件を満たしていると思えば、立候補を考えてみても良い。
それにしても、「気概」「見識」「志」といった心の3Kでは当選が難しいのは貧困な民主主義の故
か、民主主義の貧困故か?
参議院選にはまだ早いが、経済が自律回復を始めた今、民主主義とこの国の行く末について考えるの
も悪くないだろう。
(六菖)
このコーナーは新聞各紙に掲載された中で経営に役立つと判断したものを掲載しています。
お問い合わせはinfo@showakikaku.co.jpまで |